2023/01/16
いよいよ光触媒ジャケットの登場
衣料への光触媒の適用に関して当社とコラボを続けてこられた佐野繊維商事が光触媒ジャケットを近々発表されますのでその事前PRをさせていただきます。光触媒の消臭機能だけでなく裏地には制菌機能を強化した繊維用薬液を採用していますので、いままでの光触媒を適用した衣料の「消臭」だけでなく汗の臭いや加齢臭等の「制菌機能」がなければ防ぐことができなかった臭気にも対応できます。まさに「見えない鎧」といえます。
2022/12/08
感染症学会ECON2022発表証明書
ご丁寧に登壇者の証明書が送られてきましたのでご披露します。感染症関連の研究者ばかりの学会で光触媒研究者はもちろん北村だけでしたがお陰様で好評価を得ました。学究的な発表が続く中で実用にもっとも近い内容がよかったようです。2日目(DAY2)のトップバッターでした、
2022/11/25
コラボ先が新聞記事になりました
沖縄で密なコラボをお願いしている仲里ペイント社が県の専門誌であるタイムズ住宅新聞で特集されました。取材には微力ながら当社もご協力させて頂きましたが、防カビ性能に旺盛な潜在需要がある沖縄県での本格的な市場開拓に熱心に取り組んで頂いております、感謝感激。技術サポートも同社が完璧にできる体制を整えておりますのでこの記事がきっかけでご興味の沖縄県の皆様は同社にお問い合わせ下さい。
2022/11/07
東京での光触媒講演会
4年以上もご協力いただいている日本を磨く会の主催で10/26日に東京で光触媒についての講演をさせていただきました。30社以上も熱心なハウスクリーニング業の会員企業に集まっていただきましたが、鋭い質問もバンバン飛んできて北村もタジタジでしたが・・・「今までの胡散臭い光触媒で凝りてもうやめたつもりだったけど、もういちどやってみるか!」という嬉しい感想も多く頂戴しました。3時間に及ぶ濃い講演と質疑内容は動画にもされていますので同会にお問い合わせください。
2022/08/27
東京理科大との共同特許
日本の光触媒研究のメッカである東京理科大との共同特許を出願しました。たいへん光栄です。まだ公開前ですので詳細は開示できませんが、金属イオンを併用することなく光触媒自体の反応で強い殺菌機能を出す、という画期的な内容です。実用化に向けて邁進したいと思います。
2023/01/20
光触媒外装仕上げの新時代(酸化タングステン)
フッ素樹脂塗装パネルは超耐候性で有名ですが、実はその撥水性の高さによる環境汚染の弊害も問題でした。今般、コラボ先の住宅美建産業社のご提案でそのフッ素樹脂パネルを現場施工で光触媒施工する機会に恵まれました。神奈川県茅ケ崎市に建設された「CHIGASAKI BEER&VILA」です。亀井工業グループの運営で地ビールの醸造所です。光触媒施工は住宅美建産業社が担われました。海岸沿いの立地ですので塩害防止は最優先課題です。当社の光触媒はその点、ナフィオンというカチオン交換フッ素樹脂をバインダー成分に採用しています。これはそもそも塩化物イオンCl−を透過させないという特異な性能がありますのでこの目的に最適です。また外装に採用されたフッ素樹脂パネルは高光沢&高鮮映なのでできるだけ仕上がりの白ボケを防ぐことを求められました。そこで採用されたのが酸化タングステン採用タイプです。酸化チタンより格段に低い屈折率に着目して高光沢と白ボケの抑止を達成しました。シーリングやガラスにも同一液剤で養生を区切ることなく施工できました。しかも塗布後は金属粉をスマホルーペで確認できますので施工不良や塗り落としを防ぐことが可能です、ほかの光触媒コーティングにはぜったいにない特長なのですがこれも高いご評価を受けました。外装に酸化タングステン系光触媒を活用しているのはまだ世界で我々だけですが、今後も強力に推進したいと考えています。住宅美建産業社はこの液剤を充填したスプレーボトルも販売されています。シューっとひと吹きで今までにない耐水性&耐候性良好な光触媒コーティングが実現できます。
2023/01/05
帯電防止・導電剤技術あれこれ
帯電防止塗料をえるにはふつうの塗料成分に導電成分を添加する方法が一般的です。厳密には導電方式には電子伝導性とイオン伝導性がありますが、後者には水溶性が伴いますから耐久性がなく、もっぱら前者に拠っています。導電成分の添加は具体的には金属粉などの導電顔料を配合することになります。難しいのは配合量で、完全に絶縁体である有機樹脂には導電顔料をガバッと大量に配合しないと導電性はえられず「たんなる色の着いた絶縁材」に過ぎなくなるということです。たとえば完全な電気伝導性を必要とするジンクリッチペイントでは何と不揮発分の95%以上を金属亜鉛粉という導電顔料が締めています。かように一般的な帯電防止塗料には導電顔料が大量に含まれますので「塗装すると色が着く」という現象も避けられません。イオン伝導性の帯電防止剤は化学構造が合成洗剤と同じようなものなのでかんたんに適度の導電性がえられます。スルホン酸機基という高い親水性基があるからなのですが同時に「水溶性」もあるので長持ちしないのが致命的な欠点です。どこかに水に溶けないスルホン酸基含有の樹脂はないものか・・・・あっ!!ありましたナフィオンというフッ素樹脂が。ナフィオンは水溶液なのですが硬化後は熱湯にもビクともしません。ただ高度にフッ素化されていますので親水性がイマイチで、光触媒とのコラボの意味が大きいですね。(前回のブログの詳説になっていますので併せてお読み下さい)コンクリートの話題はしばらく休憩
2022/12/29
光触媒の帯電防止機能
帯電防止剤や帯電防止塗料は数多く市販されていますが、前者は長期耐久性がなく、後者は着色してしまうという欠陥を抱えています。これをNFE2が解決できます。応用分野はけっこう広くて、たんなる静電気放電事故の予防以外に「乾燥時のホコリ汚れ防止」に威力を発揮します。エアコンフィルターのように乾燥した風にさらされる部分は静電気を帯びやすくホコリがたまる傾向がありますが、これを効果的に防止できます。光触媒のセルフクリーニングは降雨時の煤煙防止だけでなくこんなところにも応用できるのですね。しかし、この機能は光触媒ならどれでも可能というわけではなく実はナフィオン樹脂をバインダーに採用しているわがNFE2だけの特長です。代表的な物資の体積低効率を一覧表で示します。光触媒の代表である酸化チタンは数値の上では完全な絶縁体なのでむしろ静電気を貯めこみますが光触媒反応の親水性で湿気を呼ぶことにより辛うじて帯電防止効果を示す可能性があります。しかし水本来の抵抗はかなり高くかつ「表面抵抗は膜厚に比例」しますのでナノメートルレベルの極薄膜しかない光触媒での親水層では静電気の除去は期待できません。それに対してナフィオン樹脂をバインダーにしたNFE2はそれ自体がすでにカーボンブラックと同等の低い電気抵抗であることに加えて光触媒反応による親水性膜は純水ではなく海水に近い性質がありますので体積抵抗率の低さはダントツです。こんな瞬間芸の実演が可能な光触媒は世界中でこれだけですが、まさに優秀な静電気除去能力を現実に証明していることになります。ブラインド、ルーバー、パソコンモニター画面、換気扇等々に施工されたお客様から「ホコリ汚れがまったく付かなくなりました」というご好評をいただいておりますが、最近も興味深い画像を頂戴しました。シモダ千葉営業所の川合所長様から頂戴した画像ですがご趣味のプラモデルを保管、展示する透明アクリルケースに塗布していただいたところホコリがまったく付かなくなった由です。謹んでご紹介させていただきます。内装だけでなくガラス、コンクリートや防水材表面の乾燥時期のホコリ汚れ防止にももちろん威力を発輝します。
2022/12/04
鉄の発錆を塗装で完全には防げない話
いつも逆説的な表現で恐縮ながら、事実のみを語るように気を付けております。鉄の錆を防ぐ第一段階は安定的な黒さびの生成であるとされています。金属の鉄を黒いと思っているヒトが多いのですがこれは表面に黒さびが生成しているためですね、鉄のことを古来「黒金(くろがね)」と言いますから。実際の鉄はステンレスと同じ程度の白い金属光沢です。黒さびは応急的な錆の抑止効果しかなく、すぐにより酸化の進んだ赤錆に変化しますので塗装が施されます。有機ポリマーを原料とする一般的な塗料で鉄鋼の発錆を抑えるには、塗料の材質は関係なく「とにかく厚く塗装すること」が昔から鉄則とされており重防食用のハイビルド塗料はその考えに沿ったものです。でも人間の眼には継ぎ目のない塗膜のように見えていますけれども分子レベルでは粗い網と同じ状態です。PETボトルに水を入れてしばらく放置しているとボトルがしぼんでいることがよくありますが、これは蒸気になった水がボトルを透過して抜けている現象です。クリヤー塗料の乾燥比重を1.2として、タテヨコ等分割で有機ポリマーが分布していると仮定した場合の分子状態がこの図ですが実体もほぼこれに近いです。水分子は差し渡し0.38ナノメートルですから蒸気の状態ではけっこう自由に網をすり抜けていきますね、蒸気の密度が低いので人間の眼に見えないだけです。塗料を塗ることで鉄の表面に発錆の主原因である水分の接近を止めることが理想なのですが、それは厚塗りにしても不可能であるということになります。結局、鉄の錆を理論的も現実にも永遠に止めることが可能な技術は塗装ではなくカソード防食であるといえます。これは当ホームページの本文でもご紹介した動画ですが、作成時は「鉄筋の表面からアルカリが発生していること」を証明するのが目的でした。しかしもうひとつの重要な事実である「カソードになっている鉄筋は塩酸の中でも錆びない」ということも証明しています。カソード防食にも光触媒が応用できますが、ちょっと話が長くなりすぎましたので別の機会にご説明させていただきます。
2022/10/29
国際学会で講演することになりました
論文の発表以来、各地の学会から講演の依頼を受けてきました。東大や東京理科大との共同研究のネームバリューのお蔭だと感謝しつつ・・・まさか日々の業務を放り出して地球の裏側まで出かけることもできず残念ながらお断りしてきました。しかし今般12月1日に開催されるPathogens-eCon2022はWeb会議ということですのでお受けしました。医学、疫学系講演者ばかりの中で私は唯一の工学系ということもあり内容が注目されているようです。殺菌機能を最大限に発現する光触媒反応としてかねてから提唱してきた自説もご紹介しようと考えています。要点は「純粋な光触媒反応だけでは殺菌機能は十分でなく、その用途に実績のある既存の反応と光触媒反応を組み合わせないと達成できない」という主張につきます。実績や効果の信ぴょう性がようやく認められてきましたので、これを機に光触媒技術を防疫や殺菌用途で世界展開できるよう努力するつもりです。講演内容の概説をかんたんに作成しました。英文和文
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