打ち放しコンクリートと光触媒塗料に関するブログです | 株式会社ケミカル・テクノロジーは打ち放しコンクリートと光触媒塗料をご提供致します。

株式会社ケミカル・テクノロジー
機能が実感できるフッ素樹脂&光触媒技術
ブログ
2019年04月13日 [光触媒]
UV光とひとくくりに言いますが波長によりその作用が大きく異なります。日焼け止めではUV-AとかUV-Bとかの区分けが有名ですが日焼けを起すUV-A領域は実は光触媒反応を生じさせる380nmも含まれる大事な領域です。逆に言うとこの領域のUVは酸化チタンが効率よく遮蔽してくれるため、市販の日焼け止めクリームの成分にもなっています。日焼け止め
プランクの法則E=hvを信じ切っているヒトは波長が短くなるほどUVの破壊力が増すので促進耐候性試験にキセノンランプ等の短波長UV光のの多い条件を考えがちですが短波長UVでは光触媒は反応しないので、「含まれる顔料の光触媒反応で劣化していく」一般的な塗装塗膜の耐候性をトレースできなくなります・・・使っている私が言うのも何ですが。
促進耐候性試験
ということで、酸化チタンは「光触媒の主役」という側面と「UV遮蔽剤」としての側面があり、両方とも重要な特性ですが・・・現状の産業用では後者がだんぜん大量に使われているのは光触媒関連技術者としてはちょっと頑張らねばならない情けない現状ですね。
ところで酸化チタンは分散の度合いにより、まったく同じTiO2でも可視光線とUV光の透過度に雲泥の差があります。
酸化チタン溶液
左は粉末を分散したTiO2(平均粒子径2−5μmくらいか)で右はゾル型TiO2(平均粒子径0.2μm)でどちらも1%溶液です。透明性がかなり違いますが実はUV遮蔽性能は100倍以上違います。
この面白い性質の違いは酸化チタンだけではなく粒子状の顔料一般にいえることなのですが、従って「可視光を遮蔽するなら粒子径をできるだけ大きく」また「UV光を遮蔽するならできるだけ粒子径を小さく」という使い分けに繋がります。興味深い応用例を実践の経験を交えてご紹介したいと考えております。リクエストもお待ちしています。

2019年03月27日 [光触媒]
塗装面の変色、褪色、劣化を防止することを主目的とする「耐候性」検討とまったく使う技術が違うのですが「耐食性」は躯体が金属の場合はより重要なテーマです。平たく表現すると「錆びなくする」ということですね。この場合、フッ素とかアクリルシリコンとか樹脂の性能よりも膜厚の確保のほうがはるかに重要になります。・・・・ちなみに明石大橋では250ミクロン以上の重防食!
住生ビル
このビルはアルミパネルの外装でNOxの濃い環境での立地のため耐候性よりも「耐食性」を強く求められました。竣工後36年になりますがアルミの白錆は一切発生していないので胸をなでおろしています。特徴的なエンボスデザインなのですがどの部位でも80ミクロン以上の乾燥膜厚が必須とされて新米研究者の北村が厚膜を安定的に形成できる塗料設計を担当しました。ただ、塗料だけではどうしても鋭角的な出隅(業界用語で「ピン角」)は薄塗になるため、パネルメーカーの日軽金様と打ち合わせて出隅にすべて曲率半径10mm以上の丸みをつけていただきました。専門用語で10Rといいますがヘンな映画の話ではありません。
R
塗料とデザインのコラボが実際に耐候性や耐食性を向上させるうえで実に重要で、光触媒もその構成要素として使う方法がもっとも面白いので追々ご紹介したいと思います。リクエストもお待ちしています。

2019年03月23日 [光触媒]
「えっ!世界最古の木造建築は法隆寺じゃなかったんだ!」と教えて頂いたのは建物の長寿命化に造詣の深い今井俊夫先生(今井環境建築事務所)でした。元興寺です、飛鳥寺からの移築もカウントすると今年で1437年経過。木材だけではなく瓦も・・・
元興寺木材の優れた耐久性ももちろん評価されるべきでしょうが、より重要なポイントはやはり「瓦」でしょう。(瓦という)純セラミックの並外れた強靱性と遮蔽性で木材を紫外線と風雨から効率的に保護しています。唯一最大の欠点が脆性と伸縮性の無さなのですが・・・よくよく瓦を観察しますと瓦屋根小片を重ね合わせるように集合体にして擬似的な柔軟性と伸縮性を作り出しています。木材との熱膨張率の差もこれで吸収しているのですね。
今まで有機ポリマーの応用に凝り固まっていた自分の発想を反省しています。段違いに耐候性、耐久性に優れたコーティング剤の原料としてもっと純セラミックを多用すべきですね。
セラミックフレーク
セラミックフレークを活用して1000年以上の耐久性をもつコーティング剤に挑戦しようと考えています。・・・促進耐候性試験機はどうするのか
もちろん光触媒もセラミックの一種なのですが、表面保護のためには瓦のように平板状である必要があると考えています。

2019年03月10日 [光触媒]
ホンダフジシマ効果は世紀を跨いだ大発見なのですが、惜しむらくはこの現象の実用的な用途を開拓した技術者、科学者がいませんでした。おこがましい表現で恐縮ですが、私が先鞭を付けさせていただきました。
エネルギーの蓄積ではなく「鉄筋コンクリートの防食&アルカリ再生」の見地から。ホンダフジシマ
みなさんカソード側(マイナス極)側の水素発生だけ注目されていましたが、「水素を発生するという状態はその電極金属が腐食しないということと同じ意味」という点に誰も着目しなかったのは不思議な偶然です。鉄筋をカソードにすることにより理論的には永久にその発錆を防ぐことが可能です。また、同時にカソードではOH-つまりアルカリが自動的に発生しますので、中性化の進んだコンクリートを内部からアルカリ回復させることも可能になります。・・・この動画はかつてYouTubeにアップしたのですが消されてしまいました。ともかく(自分で言うのもおこがましいが)画期的な老朽化鉄筋コンクリートの再生技術です。カソード講義けっこう黒山の聴衆だったのですが風景撮影の依頼を忘れていました・・・これは日本ハウスカラー社古川社長様からご厚意で頂いた貴重な1枚です。

2019年03月08日 [光触媒]
光触媒工業会ブースでのプレゼンは各社のPRの場とは知らなかったので、ブルネイ大学での講義と同じ内容で行いましたが結果として大成功で、工業会関係者の皆さんからも「光触媒反応の内容がよくわかった」と言われて光栄でした。
光触媒反応
しかし、これって大阪大学の桑畑教授から教えて貰った内容をそのままパクっただけなんですが・・・桑先生ごめんなさい。板ではなく粉の酸化チタンのカソード反応が水素ガスの発生ではなく過酸化水素の生成であるのは皆さん意外なご様子でした。つまり光触媒反応で生成する活性酸素は酸素系漂白剤とほぼ同じなので効果効能も酸素系漂白剤と似ている、という事になります。
講演中
近々動画もアップしますが英語版も作らにゃいかんですねぇ。明日はホンダフジシマ効果を応用した防食システムについて講義させていただきますが、改めて感じたのは反応機構の系統的な説明の大切さですね。

2019年03月01日 [光触媒]
お得意先からの「幼稚園のお砂場を消毒できるような光触媒を作ってくれないか」というご要望がきっかけとなり開発してきました。幼児が舐めても完全無害であるのは大前提ですが、殺菌機能が砂に隠れた部分でも相当長く持続しなければなりません。加えて消臭機能にも優れていてしかも従来の光触媒と違って即効性も十分にあります。ペットトイレ
光触媒反応で発生する活性酸素を120%有効利用することを原理としていますが詳細のご説明は来週の建築建材展2019でさせていただこうと考えております。コストもけっこう低くできますので、生ごみの処理、嘔吐や排せつの後始末等にご提案できると考えております。
1-Week
粉末状態の光触媒はホンダフジシマ効果で進行する単結晶光触媒とその反応機構がかなり違いますが、その有効活用に一石を投じたものであろうと自負しております。

2019年02月20日 [光触媒]
金属銅・銀粉と光触媒のシナジー効果で強力な殺菌・防カビ機能を得る手法についてはすでに本文中でも解説してきましたが「水虫に効くようなものはできないのか?」というご要望が寄せられてきました。当然ながら研究者魂に火がついて、「短時間の光照射後でも一定の期間、強力な殺菌機能が維持されうる」新製品の開発に邁進してきましてこの度ついに完成しました。
1時間の自然太陽光照射後に暗室で24時間以上の白癬菌死滅機能が確認できました。日本食品分析センターに依頼した試験結果です。
白癬菌
光触媒処理
こんなにきれいに殺菌機能を発揮できる光触媒は現在これしかありません。内装建築建材以外にたとえば靴や靴下に応用が可能だと考えられます。この関連の応用に関する窓口は下記の会社が総代理店として応用製品開発のご相談に乗らせて頂きます。
株式会社ユニゾン
100-0011東京都千代田区内幸町1−2−1日土地内幸町ビル9F
電話03-3500-5050 FAX03−3581−2760
「混ぜ物なしの光触媒だけでこんな機能は出せないのか」という問い合わせも頂戴しますが、厚み1ミクロンあるかないかの薄膜中での光触媒反応にそこまでの性能を求めるのは酷で、他の方法を用いる必要がありますが・・・それは建築建材展の光触媒セミナーで出席頂いた方だけにご説明します。

2019年01月30日 [光触媒]
「光触媒の耐候性は何年くらいあるの!?」とよく聞かれますが膜厚1ミクロン前後の薄膜はその下地の影響を強く受けますので即答しにくいのが本音です。塗装で30年の耐候性を保証できる仕様と材料の開発を某得意先から委託されましたが、現状のどんな促進耐候性試験でも確実にそんな長期の予見するのは不可能で、より精度の高い方法を駆使しなければなりません。ちょっと種明かししますと「すでに30年以上ノーメンテで経過している物件の材料と仕様の記録を紐解いて、それとの比較試験をする」のが正攻法なのですが、そんなデータを蓄積している律儀な塗料メーカーは殆どないでしょうね。
たとえば、この写真のビルは竣工から34年が経過していますがもちろんノーメンテで今でも立派に機能しています。御堂筋本町ビル塗料設計を新入社員だった私が担当したので組成や原料まで正確に覚えていたのは幸いでした。懐かしくもあり・・・これに採用された仕様と材料に促進試験の経過が勝ることで自信をもって「30年保証できる」といえるでしょう。
一般に30年保証といっても壁面、防水膜、金属部分では要求される性能が違ってきますのでこれにも注意が必要です。金属部分はとくに錆の発生を防がねばならず、材料とともに膜厚確保も重要な因子ですね。
そうそう、促進試験では判別しにくい点にも要注意です。一例を上げればHALS(ヒンダードアミン系光安定化剤)です。有機物化合物でまた融点がありますので長期間の屋外曝露では揮発して塗膜からなくなってしまう可能性があります。HALSこれを金科玉条のようにガーンと配合して耐候性をアップさせたつもりでも現実にはそう向上しないことが危惧されます。この現象は短時間の促進耐候性では判りませんし、ご注意ください。

2019年01月14日 [光触媒]
光触媒コーティング剤は1ミクロン前後の薄膜ですのでそれに「90%以上のUVカット機能」だの「防水機能」だの厚膜でやっと可能になる機能を求められても別のクレーム発生源を作ったりして無理がありますので、そんな場合のために下塗りとして組み合わせるクリヤーを色々開発しています。
古巣の縁ではありませんが樹脂原料はDICに頼ることが多いですね。今般は該社のアクリルシリコン系樹脂「セラネート」です。
正直アクリルシリコンといっても市販品にはシリコーンはほとんど入っていないので、精密な分析でもアクリルなのかアクリルシリコンなのか判然としないものが多いのですが、これはシリコーンが30%も入っている優れものです。耐候性が一般的なフッ素樹脂を凌駕するのも頼もしいですが、より注目は「あらゆる素材への接着性が抜群にいい」ということです。セラネート
エポキシプライマー並みの接着性がありますので着色エナメルとしてよりクリヤーとして使う方が面白い展開ができます。付言しますとエポキシ樹脂はUV光に脆弱ですからクリヤーにはなりません。さしあたり老朽化した石材やアルミサッシ類を新築時のように若返られるための保護(カラー)クリヤーとして会員様にご紹介するつもりです。
セラネート2
もちろん、これだけで仕上げにもなりますが光触媒を塗布してもらえないと当社の商売にならなかったりして・・・


2018年12月30日 [光触媒]
赤外線を反射するだけの「遮熱塗料」と違い、「断熱塗料」は熱伝導を抑えなければならないのでちょっと高度です、まだまだ混同しているヒト多いのですが。原理としては周知のごとく「できるだけ空気をたくさん塗膜に取り込むか」に依っています、空気の熱伝導率が一番低いですからね。
熱伝導率
面白いのは空気<プラスチック<水<セラミック<金属の順に熱伝導率が大きくなっています。誰ですか「セラミックは熱を伝えにくい」なんてデマを信じているのは??この事実を踏まえてかつて「最も効率的な断熱塗料を作ってやる!」と意気込んで樹脂と中空プラスチックを合体させた断熱塗料を作りましたが大失敗でした。「ものすごく燃えるので危ない」のですね。
今般はそれに懲りて別の特殊骨材を採用しています。とはいえ多孔質セラミックをこの目的で単純に樹脂に混ぜると吸湿性が出てしまうので水を吸って熱伝導率が上がってしまします。水の熱伝導率はけっこう高いですからね、この現象を抑止するためには塗膜をあくまで高い撥水状態に保たねばなりません。撥水塗膜
この断熱塗料の用途に「降雪屋根への施工」がありますのでとくにこの性能は重要です。また、当然ながら数mmの厚膜を形成させることも断熱効果を得るためには重要ですね。厚膜
ということで多少我田引水表現で僭越ですが、高い断熱機能を降雨、降雪時も維持できる断熱塗料が完成しました。尚、これは東京新建装様からの委託研究ですので弊社の製品ではありません。ご興味のかたや購入希望のかたは該社までご連絡下さい。
蛇足ですが表面を含めて高い撥水性なので吸湿の恐れはありませんが仕上げに光触媒をお勧めします。

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